原発事故から時間が経つにつれ、被災地や事故に関する報道が激減しています。「あのとき」から「いま」、そして「これから」まで、福島原発事故に関連する記録映像をアーカイブすることで国内外に「ふくしまのこえ」を広げていきたい―。そんな思いから、このサイトを立ち上げました。東京を拠点に活動する非営利の独立メディアOurPlanetTVが運営しています。
映像は現実を雄弁に語ります。マスメディアやプロの映像制作者によるものだけでなく、個人の手による、日々の暮らしや子どもたちの表情を切り取った短いビデオクリップこそが、より身近で鮮明なイメージを描き、リアルな姿を記録・表現する可能性を持っています。原発事故が将来にわたり、子どもや地域にどのような影響を及ぼすのか不透明な中、経年的に映像を記録し、蓄積すること、またそれを映像資料として活用していくことを目指しています。
また、蓄積された映像を上映し、対話を生み出す場として「福島映像祭」を2013年から実施します。この公式サイトを併設することで、映像記録の蓄積から上映まで一連の流れを生み出していきます。
「ふくしまのこえ」は主に3つの内容から成り立っています。
1 アーカイブプロジェクト「ふくしまのこえ」
原発事故直後、携帯電話やスマートフォンで、まわりの出来事を咄嗟に記録したもの。変わってしまった些細な日常を切り取ったもの。遠い地で、故郷への思いを表現したもの。子どもたちの運動会や暮らしの風景。福島はもちろん、原発事故で影響を受けたあらゆる個人、地域の映像を広く集め、アーカイブしていくプロジェクトです。
2 OurPlanetTVのライブ配信ページと福島関連番組を配信・アーカイブ
原発事故以降、OurPlanetTVは子どもと被ばくの問題を中心に人々の暮らしや生活、いのちに関わる取材を進め、番組を配信しています。
3 「福島映像祭」の公式サイト
「福島映像祭」は、福島原発事故にまつわる、あらゆる映像を集めて上映する映像祭です。プロの映画監督の長編作品から、テレビ番組、一般市民による生活の記録まで、多様な映像を通して事故以降の福島の姿を映し出し、対話を生み出すことが狙いです。