福島市、飯舘村、本宮市から見沼の畑へ~見沼の炉辺から、福島を想う
配信日:2012年4月4日
制作:山川宗則
2012年3月18日、福島市から中野瑞枝さん、飯舘村から安齋徹さん、阿部久美子さん・百恵さん、本宮市から西本豊さんの五人が埼玉県さいたま市にある見沼田んぼ福祉農園を訪れ、農作業や薪集め、調理などを通して、この日集まった人たちと触れ合い、語り合った。
安齋さんは、かつて飯舘村で日常的にやっていた作業が原発事故以来できなくなり、仮設住宅ではやることのできなかった身体を動かす作業が出来た、と語り、阿部久美子さんは娘の百恵さんが井戸の水を汲みだす姿をみて、しばらくこういったことはできなかったと話した。
象徴的な「フクシマ」という物語ではなく、具体的な営みを通じて語られるそこに在る人たちの言葉、表情、身体を映像からでも受け取って欲しい。「福島」ナンバーの車は画面の奥に去っていく。その視界の先に福島県に住む人々の生活が今なお営まれ続け、福島第一原発が間違いなくあることを、画面の手前にいる私は見つめ続けなければならない。